記事一覧

🎼 冬が去る前に もう二度とあの部屋に 入りたくない な~んて部屋のマドに 補助金使ってインプラス

昨年は二回窓リノベ補助金を活用されたお宅で、今年も有難く補助金を活用して内窓を設置しました。

 昨年度の補助金は12月で終了しましたが、年も明けて再び、手つかずの200万円の枠になりました。これを活用しない手はない ということで、通算三回目となる補助金申請のお手伝いをさせて頂くことになりました。
 こちらのお宅では、昨年四月と八月に各二つずつ計四つの窓にインプラスを設置させて頂きました。断熱性や結露抑制、防音効果や気密性向上、紫外線対策や防犯性アップなど様々な長所について、既に実感されていました。
 昨年のクリスマスに気持ちeキャンペーン応募の件でお伺いした際に、新しく始まる補助金活用を決断されていました。年が明けたらまたお願いします というご依頼を頂いていたので、年も改まった一月、お宅を訪ねてみました。

 前二回は居室とトイレの各二箇所にインプラスを取付けましたが、今回は広縁の四枚建掃出しと欄間、廊下の二枚建掃出しと欄間、脱衣所の開き窓の計六箇所が対象です。
 広縁については、その見事な眺望に自然と心が癒されて、施工事例などどうでもいいや と、しばらく見とれてしまいます。決して、ボーッとしている訳ではありませんので、そこのところは一つ おサッシ 下さい。広い空間で天井高も高ければ、サーキュレーションファンでもない限り、エアコンの恩恵が薄れてしまいます。内窓を付ける事により、断熱性や気密性の向上が期待出来ます。
 廊下については通常非空調エリアとなっていて、24時間換気の換気経路に入っていれば、二次的にようやく排気の恩恵を授かることが出来る程度です。
 脱衣所に関しても、ファンヒーターなどのスポット空調的な対処が一般的なので、内窓設置にによる開口部への効果は十分見込めます。
 前二回同様見積書と補助金試算をお伝えして、ご用命頂くことが出来ました。

 前二回は窓だったので支障は生じなかったのですが、今回は掃出しが二箇所あり、設置する為の木下地工事を必要としました。施工前写真の三枚目を見て頂けるとご理解出来るのではないかと思います。内窓設置用に塗装した木下地を入れていますが、下枠の右と左では明らかに厚さが異なります。そうです 床に不陸が生じているのです。内観左を基準点とした場合、内観右は40mmほど下がっています。キチンと陸を出す為には、床を全てやり替える必要があります。お客様とのご相談の上、サッシの下枠部分で不陸を調整することになりました。お客様の声に載せている写真でもお判り頂けるとおもいますが、床に段差は生じるものの、内窓のレール部分は陸が出ているので、障子の開閉には支障がありません。内窓設置前の木下地の造作に時間を要しましたが、内窓設置は無事終えることが出来ました。

 床の不陸の件もあり、取付け出来るか心配されていましたが、内窓がちゃんと設置され、開閉に支障が無い事を確認されて、お客様も大変喜ばれていました。
 そういえば、この事例のネタ聞き込み中に大き目の小耳に挟んだのですが、こちらのお客様 何と大人気の先生との事で、教えて頂く際には抽選があり、選外の場合ご指導頂けないほどとの事でした。機会が御座いましたら、是非一度ご指導頂きたいと存じます。
 昨年に続き、今回も大変お世話になりました。補助金上限の200万円には、未だ充分に余裕がありますので、他の工事もご検討下さい。
 それではまた、どちらかのお宅の事例案内でお会いしましょう。

内窓二つと洋式便器一つ下さい リノベエコEセットがお一つですね ご一緒に玄関ドアはいかがですか❓

今回は内窓設置と便器取替のトイレリフォーム案件のご紹介です。

 こちらのお宅は、昨年の九月にもお世話になっておりました。一階トイレのリフォームです。便器取替に伴い、床のクッションフロアーも張替えました。便器はLIXILさんのキャビネット付リフォレを設置しました。便器取替に際して電源が必要となった為、併せて電気配線工事を行ない、コンセントも新設していました。
 今回は二階トイレの便器取替ということでお声が掛かりました。お勧めの便器についてご説明する際に、三月末頃から申請受付開始予定の補助金についてご案内しました。便器取替だけでは補助対象となりませんが、同時に内窓を設置する事で条件を満たせば、窓リノベ24や子育てエコの補助金が活用できる旨を伝えてお勧めしたのです。補助金が出るのであれば ということで、とりあえずは見積をさせて頂くことになりました。

 内窓設置の対象ですが、当初の見積時点では二階のトイレと一階の大小トイレ、脱衣所の外窓でした。これに玄関と廊下、お風呂とキッチンに収納スペースを加えると空調対象から仲間外れにされた部屋をほぼ網羅出来ます。
 見積に際しては、掛かる費用と補助予定額の双方を算出し、プレゼンテーションの際に実質負担額を顕在化させます。昨年に比べると補助率が下がりましたが、製品価格が高目のカバー工法の外窓交換や、はつった後の補修を伴う外窓交換に比べれば、内窓設置に掛かる手出しは少額に抑えることが出来ます。あくまでも健全な外窓・躯体であることが前提ではありますが。
 見積書と補助金試算書を見られて、すぐに補助率の高さについてはご理解して頂けました。但し、便器の取替費用もそれなりに掛かるので、今回は一階小トイレと不思議ではありますが今回便器を取替える二階トイレの内窓設置は見送られました。それでも、昨年便器を取替済みの一階大トイレと脱衣所合わせて二箇所の内窓設置により、窓リノベ24の申請下限額五万円はクリアするので、便器交換についても子育てエコの申請が可能となります。

 発注前には製品色やガラスの種類等を再確認し、念には念を ということで、内窓設置箇所についてはもう一度採寸を行ないました。弊社で励行している三回チェックというやつです。
 現在のところ未だ申請受付開始前なので、発注から実質二週間ほどで製品は入荷しています。朝早くに入荷したばかりの製品をトラックに積んで、お客様宅へと出発します。
 到着するとお客様に一声かけてから準備を整えます。補助金申請に必要となるので施工前後の写真撮影はMUSTです。
 取付ける際には窓枠の見込を確認し、内窓の枠からのチリ寸法を決めます。取付けに使用するビスに適合したビットを手にして摩耗していないかを確認します。ビスを締め付ける際には設定したチリ寸法からズレない様に慎重に作業します。取付後は外窓のクレセントが内窓の障子に干渉していないことも確認します。

 取付後に調整・確認作業を済ませると、施工後の写真撮影を行ない、片付け・清掃の後にお客様にご挨拶をしてお宅を後にします。
 今回の工事では見送られましたが、今年度の補助金申請受付は未だ始まってさえいません。上限は200万円ですので、設置されたお部屋での効果を見極めて頂き、二階トイレとお風呂についても、ゆっくりとご検討下さい。
 今回も大変お世話になりました。
 それではまた、どちらかのお宅の事例案内でお会いしましょう。

ヒンジに突き上げ☝を クラウ戸

今回は、変形したフロアーヒンジを交換した際のお話です。

 通用口の扉の開閉を一手に担うフロアーヒンジ。扉に仕えてからかなりの年月を経ていたようです。修理依頼のご連絡を頂き、早速拝見させて頂きました。通用口に位置している扉は、左右共に施錠されて開閉できなくされていました。足元に目を向けるとフロアープレートが変形して浮き上がり、扉の吊元側を押し上げていました。これだけ変形していれば、当然開閉出来ないでしょう。

 フロアープレートを外すと、錆で全身を赤茶色に染めた本体が、疲れ切った様子で出てきました。これだけ錆くれていれば、調整を担当する部分も固まって動かないでしょう。固着して外れないこともあるので、素直に外れてくれただけでも救い物です。
 ここまで劣化した状態の場合は、あれこれと迷う必要がありません。扉そのものに異常が無ければ、フロアーヒンジ取替の一択です。取替の部品を特定して見積を作成し、かかる費用と所要納期をお伝えしてお返事を待つのみです。流石に通用口をいつまでも出入り禁止にも出来ないので、即ご用命となります。

 このようなヒンジの交換については、年に五件ほどご依頼を頂いております。
 使用するヒンジについては新設時に選定されます。主となる扉の寸法や重量によって適合するヒンジが限定されます。さらに、建具を支持する位置によって中心吊・持出吊・偏芯持出吊などに分かれ、開き方:一方開き・自由開きなどによっても製品が限られていきます。さらにはストップ無・付や調整などによって製品が絞り込まれます。この他埋め込む深さも関与してくるので、スラブが浅い場合には薄型の製品を選定します。

 今回、旧製品の特定にはそれ程手間取らなかったのですが、工事では手間がかかりました。既設のヒンジは簡単に外れたのですが、新しいヒンジがなかなか入りません。よく見ると古参の鉄筋が旧知の間柄の既設ヒンジとの別れを惜しみ、新しいヒンジの入居を拒んでいるのです。云う事聞かない奴は叩き斬ってやる とばかりにサンダーを手にしたのですが、悲しい事に鉄筋まで届かず、鉄筋はそれ見た事かと”あっかんべー” とあざ笑っています。負けるもんか とハンマーを振り、鉄槌を下して鉄筋を下方に曲げてひれ伏させました。鉄筋を完膚なきまでに打ちのめした後の作業は順調に進みました。新しいヒンジもスムーズに入り、最後にモルタルとコーキングで仕上です。
 今回も大変お世話になりました。開閉できずに不自由なさった事でしょう。
 それではまた、どちらかのお宅の事例案内でお会いしましょう。

テラス ベランダ バルコニー どれになさいますか? 今日は雨だし 気分を変えて ベランダを一つ

今回はベランダの防水工事の事例をご紹介します。

 この事例の情報が手元に届いたのは、体調不良により欠勤した翌日の振替出勤日でした。ズル休みが災いを招くに至ったのか、アンタッチャブルカテゴリーです。建築に携わって40年近く経ちますが、雨漏り案件は出来れば避けて通りたい道です。原因を特定するのが極めて難しいからです。今日う風の日には風の吹き上げも関与してくるので、非常に厄介です。おまけに通常十枚にも満たない写真が五十枚を超えていて、写真整理だけでも相応の時間を要します。経理課の弊社看板娘殿に、工事看板の内容をファイルネームにして貰えたお陰で、随分と時短出来ました。かたじけない。それでも、全ての写真に目を通して、どの写真を使うか頭を悩ませ、工事看板から秘匿情報を消し去るのは一苦労です。
 とは云うものの、既にパソコンを前にしてキーボードを叩いているので、蒔き込み事故にならない程度に、サクッとご紹介します。

 今回お声を掛けて頂いたお客様には、2022年8月に外構工事でお世話になっていました。駐車スペースを通常のドマコンクリートではなく、デザインコンクリート仕上げとさせて頂いたのです。未読の方は、同年8月25日に施工事例を投稿していますので、是非覗いてみて下さい。
 今回の相談は、一階のお縁の天井から雨漏りついてでした。お縁の上にはゆったりとしたベランダが鎮座しています。経年により、防水層が傷んでいるのでしょう。シート防水の場合、経年によりシートが浮いて歩行の際にパカパカと音がします。端部から水が浸入して踏むと端部から水が溢れてくるのです。スラブを傷める要因となりますので、速やかに防水工事を検討して下さい。
 餅は餅屋という言葉がある様に、今回は専門業者の方と現地調査の上、工法を決定しました。

 私は十年ほど前に資格取得をする際、いくつかの防水工法を学びました。そのうちのアスファルト防水層・シート防水層・塗膜防水層 これらはメンブレン防水層と呼ばれる工法です。Membraneとは英語で、雨水桝 じゃなかった薄い膜を意味します。この工法が一番何てのは無くて、それぞれ一長一短あります。
 今回は塗膜防水工法を選定しました。既存の防水層及びその上部を守る保護層を撤去せずにそのまま残して施工出来ます。
 塗膜防水工法も二つに大別されます。密着工法は下地へプライマーによって直接接着させる工法です。もう一つの緩衝工法は、下地に通気緩衝シートを貼り付けた上に塗膜を構成する工法で、下地亀裂等による動きをシートで吸収します。今回は前者の密着工法での施工となります。
 メインとなる防水材は、2成分反応型アクリルゴムです。無溶剤で水系材料のためVOC(揮発性有機溶剤)を大気中に放出しません。VOCという言葉をご存知ない方もいらっしゃるかもしれませんが、接着剤などに含まれる有害物質の事です。規制が厳しくなった当初は、環境配慮型の接着剤では接着強度が劣る為、ホルマリンキャッチャー剤なる物も出回っていました。代表的な規制物質にはホルムアルデヒド、トルエン、キシレン、スチレン、エチルベンゼン、パラジクロロベンゼンなどがあります。このまま続けると化学の授業になりそうなので、この辺でお開きにします。
 並大抵の努力では水の侵入を阻止する事が出来ません。防水材は3層にも重ねて塗ります。

 防水層を紫外線などから保護して耐久性を向上させる為、仕上塗料を重ね塗りします。勿論意匠性もアップします。こちらも水系で、水性アクリルウレタン樹脂塗料です。立上りにも愛情を注いで塗り終えると、防水工事終了です。
 実を云うと、今回はもう一つお題を頂いておりました。床下換気口から生き物が侵入し、家賃も払わずに床下を占拠していました。そこで、ステンレス製の床下換気ガラリをたっぷり15台設置し、立入禁止にしました。
 それから、写真には残していませんでしたが、雨染みが残った広縁の天井板も綺麗に張替えを済ませて、今回の工事は全て終了です。
 いやぁ~、今回も大変お世話になりました。何か御座いましたらまたお声掛けをお願いします。
 それではまた、どちらかのお宅の事例案内でお会いしましょう。

支え 走り続けた戸車

今回は、長年玄関引戸を支え続けてきた戸車交換のお話です。

 こちらは築40年位の木造平屋建ての借家です。築年数が経てば、その部位毎に維持する為のメンテナンスが必要になります。さらに歳月を経ると、お役御免ということで、取替に至ります。取替には部品に留まる場合もあれば、当然本体丸ごと取替の時期もやってきます。
 取替時期については諸説あります。インターネットで調べてみるとわかりますが、記事毎に一般的な交換時期の目安はまちまちで、最後には使用環境や頻度に応じて異なりますとの但し書きが添えられています。 

 これは、単にサッシだけに限ったことではありません。身近なところで云うと、家電や住設機器で経験されたことがある方もいらっしゃるのでは?科学の進歩に伴い、いつの間にか家電は故障しないと思いがちですが、そうとばかりも言えません。現に直近、一年弱前に購入した電子レンジが働くのを拒み始めました。コンセントは生きているし、扉を開けるとライトも灯ります。タイマーも稼働して終わりを知らせるチャイムもなります。が、扉を開けてみるとぬるいどころか冷たいままのカップです。
 直ちにカスタマーセンターに問合せをして、保証期間内にギリ間に合い無事に無償対応出来ました。技術スタッフに対応を尋ねたところ、主要な部品を二つ取替えたそうです。アフター対応依頼を受けた際の不具合状況に応じて、即日対応で済むように想定して部品を持参していたのです。
 このように、標準設計使用期間に至らずとも不具合は生じます。しかも、今回のように使い方に問題がなくとも、不具合が生じる事はあるのです。使い方に問題がある場合には、さらに不具合が生じる可能性が高まります。
 前述の家電の場合は、明確に温まらないという事象で不具合を認識できますが、今回のお題の様に戸車の不具合の場合は、そう簡単ではありません。
 戸車の不具合についてご連絡を頂く場合、動きが悪い・戸が重い・動きがカタい・引くと音がする・開かなくなった・最後まで閉まらない・外れた などの不具合事象を多く耳にします。最後の外れたを除けば感覚的に気付く事で、当然感じ方には個人差があり、繊細な方にとっては耐えがたいほどの事象でも、これ位は と捨ておく方もいらっしゃいます。

 本来は、戸が重くなったなどの軽微な症状の際に対処すれば、大事には至りません。早目の○△□×ってやつです。これを放置しておくと、戸車の車部分の摩耗が激しくなり、すり減ることによって当然戸車の寿命を短くします。戸車だけで済めば未だ傷は浅くて済みます。しかし、戸車が接しているレールを傷める事もあります。また、戸車の不具合は建具の建ちの狂いにつながります。結果、鍵穴がズレ始めているにも関わらず、無理して施錠解錠を繰り返すうちに、錠前も道連れとなります。
 一般の玄関引戸でも本体重量は20Kgを超え、断熱引戸になれば30~40Kgを超えます。この重量をたった40φの戸車二個で支えているのです。つまり戸車一個で10~20Kgを支持しているのです。しかも、抱えてじっと我慢しているだけではありません。1間二建ちの引戸の場合、戸を全閉⇒全開⇒全閉の一往復で約1.5m動き、その間に約16回転します。家族四人でお住いの場合、四人が日に三回出入りすれば18m・192回転と一日持たずに目が回る事必至です。これが一年になると、6.57Km・7万80回転、6年半繰り返せばフルマラソン感想です。タイムは6年半かかるので、国立競技場では別の競技が行われているとは思いますが。
 これは家族だけの出入りになるので、町費の徴収や新聞代の集金、さらには迷惑な押売り業者の訪問の度に、苦痛に耐えながら文字通り身を削って支え続けているのです。
 引戸を倒して戸車を外すと、疲弊しきっていました。周りを覆っているカバーにも腐食が見られたので、左右四個まとめて交換し、引戸は本来の動きを取り戻しました。
 今回も大変お世話になりました。不具合の際はなるべく早目にご連絡下さい。
 それではまた、どちらかのお宅の事例案内でお会いしましょう。