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補助金しよりめすかんも? きんなしかしょっばんも!

”お宅は補助金やってますか” 今回はこの 一本のお電話から物語は始まりました。

こちらのお宅は建立されてからかなりの年数を経ていて、随所にその歴史を感じさせるたたずまいとなっています。ピッカピカ・疵一つない新築も良いのですが、疵一つ一つに想い出が詰まった家も、また良いものです。ほら、歌にもあるじゃないですか。 ”柱のキズはおとといの夫婦喧嘩で 揉めた痕” って、冗談はさておきお電話の内容は、”お縁のサッシの建付けが悪くなり、障子を閉めると縦枠との間に隙間が開くので、補助金を利用して窓を取替えたいのだが当社が補助金対応をしているか” という問合せでした。これに対し、手首の痛みよりもゲームを優先する当社経理部門統括の女性スタッフが”お任せ下さい” キッパリと一言。
直ちに、現調・見積りの運びとなりました。

対象となるサッシは四建引違ランマ付間口は既に存続が危ぶまれている九州・四国間の12尺、木製の鏡板からもその疲弊度がうかがい知れます。
建物を見渡すと、基礎や立水栓など他にも手を入れた方が良さそうな所が目に付き、サッシ取替だけにしてスルーという訳にもいかないので、見積項目に加える事にしました。
製品はサーモスL・雨戸付引違四枚建たっぱは、元々七尺しかなかったので圧迫感<解放感 としてランマは無し先進的窓リノベ事業のAグレード狙いで、ガラスは高遮熱仕様のLow-Eグリーン4+14+透明4のアルゴンガス入りとしました。
製品選定後は、速やかに見積と補助金試算を終え、いざプレゼン。ゆっくりと丁寧に、使用する製品・工事内容・見積及び補助金の金額について説明を行ない、成約、発注・工事となりました。

カバー工法と異なりハツリによる外窓交換の場合、サッシ取替の後にサッシ廻り復旧・補修が必要となる為、工事にはどうしても時間がかかってしまいます。
例に漏れる事なく、サッシ枠の取替と障子の建込み迄は一日で済ませましたが、外壁や基礎の復旧・補修・仕上げは後日に回さざるを得ませんでした。
しかし、”工事は愛情” 手間と暇を掛けた分が全て仕上りに反映されるのです。全工事を終えて建物を見渡すとまるで別のお家の様にすら見えていました。

この写真は、サッシ取替終了後、復旧・補修・仕上げが済む前の写真です。この工事中の大工さんの手際の良さがお気に召したのか、引続きお縁改修工事のお声が掛かりました。
流石我らがヒーロー ”大工さん” こちらのお宅でもお施主様のハートを射止めて鷲掴みにして放しません。

この後の追加工事については後日おかわりタイムで御案内しますので、お楽しみに!
See You Again!

内窓 売っちまうど!

今回は、補助金を活用してインプラスを取付け られたお宅について、熱く語らせて頂きます。

こちらは、ウチの社員さんとサウナ仲間の方のお宅で、文字通り ”熱い仲” ってやつです。
昨年の10月にも玄関サッシ取替工事でお世話になっていて、その際にはリシェント玄関引戸PG仕様2枚建ランマ無P17型、色は渋めのクリエダークに取替させて頂きました。
今回は、いつもの待合せ場所であるサウナ内で先進的窓リノベ事業の補助金の補助率はこれ迄に無い程高く、 ”これを活用しない手はない”という密談により内窓設置を即決され、現調・採寸⇒見積・補助金試算⇒色決めを経て、間髪入れず6月7日に発注を掛けました。

住宅省エネ2023キャンペーンが始まる前はN+5だった納期は、3月7日にN+26、3月13日にN+313月17日にN+36と延び続け、発注した6月には既にN+50超えとなっていて、入荷は9月!テレビ番組で云うところの ”1クール” となっていました。
やむを得ません、7月先行して2枚建のサッシガラスを透明3mmから網入ヒシ型板に取替える工事を済ませると2ヶ月程じっとガマンをしてました。
サウナ好きには、我慢強い方が多いですよネ!我慢して絞り出した汗の分だけ、サウナを出た後のビールの味も格別ですし...
おっと、余談でした。

9月に入り、待ち焦がれた製品の到着です。ここで、ガラスを割ったりとか製品に疵を付けるなどやらかそうものなら、間違いなく、社内で ”針の筵状態” となります。ピーク時に比べれば納期は短くなっていますが、さらに1ヶ月以上もお待たせする事になるので、取扱いには普段にも増して、慎重・丁寧を心掛けました。
今週 9月12日に無事取付を済ませて引渡しを終え、ようやく肩の荷が下りた気がしました。

国からの補助金が活用できて、断熱効果、結露軽減、遮音効果、Low-E複層硝子使用によるUVカット効果、侵入抑止効果、電気代の軽減による経済効果 と”よかばっかり” で引渡し後のお客様の顔は緩みっ放しで、大変喜ばれていました。
今週末のサウナ内談義は、内窓のネタで盛上りさらに熱くなりそうです。
ただし、救急車のお世話にならないようガマンはほどほどにお願いしますヨ!

たかが戸車 されど戸車

今回は、問合せ件数で錠前と一二を争う 噂に名高き部品 ”戸車” のお話です。

”玄関引戸の動きが悪いので見に来て欲しい”との連絡を頂き、早速お宅にお伺いして玄関引戸の具合をみせて頂きました。動きが悪く重い=過労で消耗し尽くした戸車によく見られる、引退前あるある です。
戸車にも寿命があり、写真からも見てとれる様に、もう悲鳴を上げていて、TKO寸前です。戸車がこの状態になっているので、当然サッシ本体も大分お疲れモードに入っていました。
お客様に現状を詳述してカバー工法のリシェントでの取替を勧めてみましたが、今回はそこまでお金を掛けられないということで、とりあえず部品を探してみる事になりました。

付いていたサッシはアルナ工機というメーカーの製品でした。阪急電鉄の子会社:ナニワ工機として設立され鉄道車両やアルミサッシなどの製造を手掛ました。1950年代鉄道車両、船舶、建築用のアルミサッシを開発、販売を開始し、NK(ナニワ)式窓はこの分野で圧倒的シェアを獲得しました。
1960年頃から住宅用建材分野に参入し、アルミのナニワを略した商標のアルナをアルナサッシのブランド名としました。業績好調だった1970年には商標を社名としてアルナ工機株式会社と改称しました。
しかし、1990年に採算面を理由として建材部門はトーヨーサッシ(後のトステム、現LIXIL)に吸収されています。
という訳で、メーカー純正戸車は現存していないので、適合する汎用品を使う事になりました。

昔は沢山あったサッシメーカーですが今では激減していて、存在しないメーカーの部品探しは、なかなか手間暇がかかります。特に、今回は溝幅が大きかったのでフラットバーと両面テープを駆使して汎用戸車を取付けました。
出入口を出入りする際には、必ず開閉が欠かせないという過酷な使用頻度で戸の重量を支え続けています。汎用品なので純正品ほどの長持ちはしない様です。
次回は丸っと取替のご検討を、再度御提案させて頂きます。

ピッカピカの真新しい戸車に取替えたら、戸の動きが良くなり過ぎて、開けてはならない内障子を開けてしまいました。過ぎたるは及ばざるがごとし 開閉がスムースになり過ぎるのも、良し悪しです。
お客様、申し訳ありませんでした。滑りが良くなっておりますので、お気を付け下さい。

♫ 雨戸一筋~ 替えた時~ 楽の言葉を~ 信~じたの

今回は、四建と二建サッシが隣接するお縁に 戸袋を付けたいというご相談についてです。

こちらのお宅では、台風襲来の報道の度に夫婦仲良く手を取り合って、物置から雨戸を引っ張り出してきて、御主人が外から奥さんは中から息の合った共同作業で、毎回雨戸を建て込まれていたそうです。何と仲睦まじい と感心してしまいました。
若いうちはともかく、お二人も齢を重ねられてこの先、台風の度にこの作業を強いられるのは耐え難い。”二建の外障子は暗くなっても構わないので、何とか既存の雨戸を使って戸袋を付けられないだろうか?” という御相談でした。

ご要望をじっくりと伺った後は、対象となるお縁を見せて頂きました。
これまで使われていた雨戸の継続利用は難しそうですが、リフォーム商品の雨戸一筋を使って、外障子側に戸袋を配せば、何とかいけそうです。
ご主人はかかる費用を気にされていて費用がかさむ様なら諦めると言われたのですが、奥様は”私はもうイヤ!”とキッパリと一言。
許されるご予算をお聞きして社に戻り直ちに積算、何とか許容範囲で納まる事を確認し、製品と工事内容を詳述し快諾して頂けたので、いざ工事となりました。

設置場所が入隅で戸袋を付けるのが、外障子面ということもあり、設置にはタテツバのカットなど、少しばかり細工が必要となので、通常より多少時間を要しましたが、何とか無事に持運び不要の雨戸を設置することが出来ました。
最後に、もう一度動作確認を行ない、道具を片付け清掃を済ませると、お客様に一声かけて、商品の説明を行ない施工内容を確認して頂くと、工事部隊は速やかに撤収です。
残暑厳しい中、お疲れ様でした。

今後長きにわたり、台風や泥棒から守ってくれるであろう、鉄壁の雨戸をしばしの間、満足げにご覧になられていました。
そうです、もう物置から雨戸を引っ張り出して建て込むという徒労から解放されたのですから、喜びもひとしおでしょう。
今までご苦労様でした。これからは雨戸を閉めたら、安心して台風情報を眺めて下さい。

♬ 段差はうまくつなげない...段差をうまくつなぎたい

今回は、ケガをする恐れのある 床面の段差を緩和したいという ご依頼を受けた際の話しです。

こちらの建物の通用口には段差が存在しており”通行時につまづいて ケガをしないと良いが”と 常日頃から管理者の頭痛の種でした。
御連絡を頂き、先ずは現地を訪れ、対象の通用口を拝見させて頂きました。確かに段差が存在し、段差が大きい場合には(車椅子の通行には不適ですが)目視で認識出来るので、つまづくこともないのですが、やっかいな事にmm単位と ”小指の想いで” 作りには格好の場所で、黄色と黒のゼブラが抑止すべく、注意喚起の任にあたっていました。
段差とのにらめっこを終え、普段カバー工法のリシェント施工の際に大変お世話になっている下枠段差緩和材の使用を提案し、採用して頂き工事の運びとなりました。

写真ではどういうものか分かりづらいという方には、ガレージなど敷地内への車輛乗入れ口に、黒や灰色の断面が三角形状のゴムが敷設されたのを思い出されると良いでしょう。今回は道路と縁石ほどの段差は無いので、あれのミニチュア版です。
机の上で線をひくのとはわけが違い、段差は全て一律に同じという机上論は通用しないので、複数の点で計測して高い方の天端から若干面落ち(目標は面一ですが、これまたありえないので3mm以下)で仕上がるように、製品のサイズを選定します。
今回高さ方向は6mmとし、緩勾配とする為に、奥行方向は55mmの製品を選びました。

施工にはそれ程の時間を要しませんが通用口という場所柄、人が通るたびに作業の手を止めていたのでは長引いてしまうので、極力人通りの少ない時間帯を指定して頂きました。
緩和材を敷設する前に、物が挟まっていたりすると、新たな段差を生じさせてしまうので、先ずはお掃除。現業は清掃に始まり清掃に終わる 誰が発した言葉か定かではありませんが、名言です。
長さや切り欠ぎ位置・寸法をメモして人通りのない加工場で加工します。
この時よく見かけるヒーマンエラーが長さを切り間違えたとか、左右・前後の切り欠ぎ位置を間違えたなどです。
長さについては、採寸の際に精度を高める為、メジャーの始点を10cmや1mといった点に合わせる場合があります。切断する時に、この寸法を足すのを忘れて短くて使えなくなったり、縦勝ち付き付けの窓枠切断時は、採寸寸法に横枠寸法の加算が必要ですが、足し忘れて産廃Boxの餌になったりとか。
切り欠ぎがある場合は、左右や前後が特定されるケースもあるのです。
大事なのは、加工位置の墨付けの後に一度製品を現地で当ててみて、目視で確認する事です。そして、加工後にも先ず製品をあててみて、間違いないか再度確認する事が重要です。
写真でもお判りの通り、弊社の優秀な技術スタッフは、やらかすことなくキッチリとした仕事を済ませてくれました。
何てたって、一級ですから!