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マドと シャッターと 雨戸  逆襲のシャ(ッタ)ア

前回雨戸付サッシに取替えたお宅で、今回はシャッター付サッシに取替える際のお話しです。

 南面居間のサッシを、間口1.5間四枚建の雨戸付サッシに取替えた翌日に、今度は北面LDKのサッシ取替です。
 既設サッシは間口1.0間二枚建の掃出しが付いていました。新築時のサッシの色は、全てシルバーだったようですが、写真左の取替済みの雨戸付サッシはブロンズに変わっていて、何となく時代を感じさせます。
 既設サッシは単体引違でしたが、お施主様が気に留められている台風対策を見落とす訳には参りませぬ。こちらのサッシの場合、戸袋のスペースがとれないので雨戸付サッシは即選外となります。サッシ上方に目を向けると邪魔者は見当たらないので、シャッターボックスの居場所は確保出来そうです。
 ヨシッ これで行きましょう!ということで、シャッター付サッシをお勧めして取替える運びとなりました。

 写真ではなかなか判りづらいのですが、実際にはこちらにも狂いが生じていて、
陸が出ておらず、左右で20mmほど違っていました。
 カバー工法の場合には、許容される狂いの範囲が限定されてしまうので、狂いが大きい場合には、下地を補正した上でサッシ枠ごと取替えるハツリ工法の方が、安心してお勧めできます。安心して胸を張ってお引渡しできる工事内容でなければ、お客様の顔を直視する事が出来ませんから。
 製品としてはサーモスL、台風対策に万全を期するためにスラット・ボックス共に鋼板ではなくアルミで安心の耐風圧1,600Pa、台風ストッパーを付けてスラットのバタつき音を和らげ、網戸の破れやキズを防ぎます。
 色は居間の雨戸付サッシと おそろ のオータムブラウン、ガラスのスペックも窓リノベ補助金の最大活用を見込んで、居間のサッシと同様とし、アングルカバーまで統一コーディネートです。

  工事としては、先ず施工箇所周囲を清掃します。この際にキズなどがある場合は、写真を残した上でお施主様にもかくにんをして頂きます。工事の後お互いに嫌な思いをしたくありませんものネ!
  いよいよ工事開始か? って、いやいや未だです。引続き施工箇所の養生です。カバー工法とは異なり、切った貼ったの作業を伴うので、粉塵が浮遊します。工事後は当然掃除しますが、養生しておくと後の掃除も楽になりますし、隙間に入り込んだゴミを除去するのは至難の業です。
 さぁて、大変長らくお待たせ致しました。いよいよ工事が始まります。
 障子を外して労いの言葉を掛けると、既設サッシ枠廻りを剥ぎ取り、立ち退きを拒否する枠を退去させます。次に新設サッシ枠のサイズに合わせて下地を補正し、クリアランスも含めて再度開口寸法を確認し、サッシ枠を入れ込むと、建ち・陸を確認しながら固定します。予め工場内で可能な組立てなどの作業は済ませて現地に持ち込み、現地での作業時間短縮に努めています。障子、シャッターの調整を済ませると本作業終了です。
 ここで油断してはいけません。ここからが弊社にお仕事を託して頂いたお客様への最大のご恩返しです。資材の片付けを手早く済ませると、施工箇所を中心にちょっぴり範囲を拡げて清掃します。最初は社命として始めたことも、慣れてくるとあわただしく追い立てられた本作業からの心中に、ゆとりや落ち着きといったもの
を蘇らせてくれます。掃除を終える頃には身も心もクールダウン出来て、引渡しでのお客様には気負わずに対応できます。

 居間の雨戸付サッシに続き、LDKのシャッター付サッシの取付けを終えた二日目。二箇所とも、サッシ枠廻りの外壁お色直しを翌三日目に済ませて、ようやっと工事終了です。
 お施主様には、お洗濯や出入りの面で大変ご不便をお掛けしました。
 お施主様に伺ったお話しでは、築年数が経っている分、時間をかけて手を入れたいとのご意向でした。十分にご検討されて、またお声掛けして頂けることを心よりお待ちしております。
 大変お世話になりました。

マドと シャッターと 雨戸  先攻の雨戸

今回は家の中に風を通したい というご相談を受けた際のお話しです。

 七月、勝手口ドアが壊れたので網戸ごと取替えたい というご依頼を頂きました。
 現調後、リシェント勝手口ドアやサーモス採風勝手口ドアをご提案したのですが、お施主様は独自に台風対策を施されていて、サッシの出入り寸法が変わるとつかえなくなるから と、既設に近い製品を望まれました。
 そこで、八月にご希望に即したロンカラーガラスドアの内付型・アルミ組子縦格子・網戸付きに取替えました。
 ご一緒にポテトは如何ですか? じゃなくて、玄関引戸取替にリシェントもお勧めしたのですが、今回は... ということで、こちらは引戸錠取替となりました。

 前述の工事の際に窓リノベ補助金活用のご提案をしていましたが、築60年くらい経ち、あちこちガタがきているので、時間をかけてちょっとずつ手を掛けたいというご意向で、少し考えたいといったご様子でした。
 機は熟した という訳でもないでしょうが、今回お声掛け頂き、先ずは南北に風を通したい というご要望を賜りました。
 既設サッシはというと、南面の居間には、間口1.5間四枚建のランマ付掃出し、北面のLDKには、間口1.0間の掃出しが付いていました。
 北面のLDKの取替については、またの機会のご案内とすることにして、今回は南面の取替についてご紹介します。
 ランドリースペースに面した居間のサッシ、ランマはもう要らない ということで、内外塞ぐことになりました。
 台風対策として取替前も雨戸が付いていたので、単体サッシではなく雨戸付サッシとし、外壁の色に近いオータムブラウン色となりました。

 補助金を最大限に活用するのが前提なので、ガラスはLow-Eグリーン、中桟無しの障子なので、4+14+4、窓リノベAグレード狙いでアルゴンガス入りです。
 既設室内の納まりに合わせてアングルカバーも取り付けました。
 カバー工法と異なり、今回はサッシ枠廻りを剥がして枠を取り外してから新しい枠を取り付けるので、その分時間がかかり、サッシを取り付けた後には、枠廻りの補修という作業を伴います。お施主様も御存知だった通り、既設のサッシは15mm程ロクがくるっていて、建ち・陸の狂いが大きい場合にはカバー工法も使えなくなり、下地を補正するしかありません。
 補修の場合、既存と全く同じものを使っても、同じ仕上りにならず、そこだけ浮いてしまいます。天日・雨風にさらされる屋外の場合一層顕著で、年数が経てば程度の違いこそあれ色褪せていきます。カラー写真がモノクロームになっていくように。ですから、提案時にお客様にはその旨を充分にご説明し、ご納得頂いた上で、工事に着手します。
 今回も類に漏れず、既存とかけ離れていない焼杉で仕上げています。

 屋外の補修工事が終わったと聞き写真を撮りに赴いたのですが、工事後の仕上りに満足されたご様子で、取替が済んだ雨戸サッシの前のランドリースペースには所狭しと洗濯物が干されていて、仕上り後の全景写真のシャッターチャンスを逃してしまいました。”すみませんでした!” と名キャメラマンから謝罪の弁。全景写真がキャメラマンの熱意に免じてご容赦下さい。
 それからお施主様へ、工事期間中はランドリースペースを使えないというご不便をお掛けして、申し訳ありませんでした。残念なことにこどもエコの方は終わっちゃいましたが、窓リノベ補助金の方はまだ三割程残っていますので、またのお声掛けをお待ちしております。

守ってあげたい 窓って開けたい マヨって和えたい

今回は強風に危惧を感じていらっしゃるお客様 からのリクエストへの対応を御案内します。

 お施主様は70代でお宅の二階ホール南面には、80センチ角の縦面格子付引違窓が付いていました。
 防犯向けには大活躍してくれる面格子ですが、強風対策となると万全とは言い難く、格子のピッチより小さな物であれば、格子の隙間をすり抜けて侵入し、大切な硝子への暴行に抗うことが出来ずに、静観を余儀なくされます。
 ”割られたら割りかえす” なんてリベンジもあり得ないので、強風対策により適したアイテムで備える必要があります。

 これまではというと、大風の度にご主人自らコンパネを引っ張り出して来られて、大切な窓と格子の間に脱着されていたそうなのですが、齢を重ねてもう苦になられているご様子でした。
 同時に、災害への恐怖は増していき、”風が怖い” という思いが募り、今回のご依頼となりました。
 早速対象の窓を見せて頂いたのですが、”ここは俺の領土だ” と言わんばかりに障害物同志が徒党を組んで、よそ者の侵入を排除します。
 サッシ廻りの余剰スペースと、サッシ本体のサイズから考えてもシャッターや雨戸の設置は難しいと言わざるを得ません。
 打つ手なし?...否!、さにあらず、ここで目隠し可動ルーバーのお出ましです。

 この製品は、サッシ本体のW・H寸法プラス数センチで後付け出来るという優れモノで、雨戸ほどの耐衝撃性は持ち合わせてはいませんが、自慢のルーバーの稼働により、目隠しと採風だけでなく、季節に応じて遮光と採光も手に入るという、欲望の塊みたいな製品です。この製品を開発された方、どれ程満たされた生活を送ってこられたのか、一度お会いしてみたいものです。
 既設の縦格子には勇退して頂き提案したこの製品を、取付けることになりました。
 但し、使える物は親でも使え、という訳で既設縦面格子の両ウィングはまだ頑強なので、入隅ブラケットの下地としてTeam目隠しに残留決定です。

 取付けにさほど時間を要しない点も、この製品の優れた点で開発者グッジョブです。
 残留してもらった両ウィングにボルトとナットを使ってガッツリ堅結すると工事は終了。
 ボルト先端が引っ掛かったりしない様にと袋ナットを使った心遣いが泣けてきてこれまたグッジョブです。
 施工後御覧になられたお施主様は、ボルトナットで強固に取り付けられた製品を目視で確認され、”これからは強風対策が楽になる” と安堵されたご様子でした。
 今後は室内で、ツマミの上下操作を指一本で済ませて強風対策終了、安全且つ安心にお過ごし下さい。

台風対策の相談ですか? よう来んシャッター

ご来店されたお客様からの御相談は、既存の 雨戸用に戸袋を付けたいという内容でした。

元々は、工務店さんを通してお仕事をさせて頂いていたのですが、その工務店さんは高齢を理由に廃業されてしまいました。
お客様は高齢ながら現在も仕事をされていて、取引先の中にはサッシを扱っている会社もあるらしいのですが、今回はどうしても事務所に伺って相談したいことがある と、御自宅から弊社までは距離があるにもかかわらず、わざわざ足を運んで頂きました。
立ち話も何ですから、と先ずはテーブルにつき、じっくりとお話を伺ってみました。

このお宅では、台風対策として雨戸を利用されていましたが、一階には比較的大き目の窓が配されていて、雨戸を収納するスペースを確保出来なかったそうです。

その為、これまでは台風の度に、別の場所に収納している雨戸を運んで来て建込み、台風が去り行くのと共に、また外して運んで行き収納する 長きの間この作業を繰り返して来られたとの事でした。季節も限られているし、それ程の頻度でもないので継続出来たのでしょうが、頻繁であれば徒労感で押し潰されてしまいそうです。
また、若いうちだから為せる業で、齢を重ねれば継続は困難となります。その為、これまでは台風の度に、別の場所に収納している雨戸を運んで来て建込み、台風が去り行くのと共に、また外して運んで行き収納する 長きの間この作業を繰り返して来られたとの事でした。季節も限られているし、それ程の頻度でもないので継続出来たのでしょうが、頻繁であれば徒労感で押し潰されてしまいそうです。
また、若いうちだから為せる業で、齢を重ねれば継続は困難となります。
そこで、お客様の第一希望は既存雨戸用の戸袋を取付けたいというものでした。

御要望を伺った後は対象の窓を拝見させて頂きました。9月に同様の事例を御紹介しましたが、そのお宅には幸いな事に対象の四枚建に隣接した二枚建の外障子部分に戸袋を配す事が出来ましたが、今回はそんな場所さえありません。
営業・業務同行で、現地に何度も足を運んだのですが、第一希望にお応えすることは出来ませんでした。お客様には戸袋を取付できない点を時間をかけてご説明し、対応可能な後付のシャッターについて御案内し、電動と手動の提案をさせて頂くことになりました。
早速見積書2プランを作成し、いざプレゼンテーションへ。
間口が1.5間と広く、台風への備えなので耐風タイプのスラット、サッシ上部に余裕が無いので開口は小さくなりますがボックス下げ納まりとしました。間口が大きくたっぱも高い為、それなりのお値段になるのも無理からぬ事で、手動を選択されるのではと思っていたのですが、電動を即決されました。
電動タイプの今回は電気工事を伴います。屋外配線の為、防水コンセントから分岐を取ってボックスへ配線し、結線します。
通電を確認したら、直ちに動作確認を済ませたらリモコンの設定を行ない、清掃・片付けを済ませたらお客様に一声かけて、施工内容をチェックして頂き取扱の説明を行なってからお役御免のお引き渡しです。

第一希望の戸袋設置の夢はかないませんでしたが、持ち運び不要で室内から雨風にさらされることなく開閉可能なシャッターを見つめながら、とても安心されたご様子でした。
今までのように台風の時だけではなく、外出前に閉めれば防犯効果も見込めるので、これまた安心です。
本日も、これからも、ご安心、ご安全に!

健全な内窓は 健全な窓に宿る

今回は八月に紹介しました弊社社員の実家に おける続報 内窓設置工事をご案内します。

七月玄関が生まれ変わり、次は居室 と指折り数えて待っていたインプラスが、九月五日ようやく到着しました。さあ、 ”とっとと付けちゃえ!” といきたいところですが、工事予定用のホワイトボードには、様々な工事予定がひしめき合っていて、我先にと譲らず、割り込む隙を与えてくれません。
さらに、ゲリラ豪雨などの天候不良要因も追い打ちをかけて、その週には施工日が決まりませんでした。それでも、社内で温厚として知られる彼は、固めた拳をひた隠しにしました。というのは冗談で、傾聴能力が高く柔和な笑顔で、お客様の話をじっくりと聞く彼のファンは多く数々のお客様を虜にしてきました。
何ヶ月も待ったのですから、あと数日延びる位へっちゃらとばかりに。

という大人の事情により、内窓工事は
15日に施工されました。
今回の工事は、窓リノベとこどもエコの二つの補助金を活用するので、補助金の枯渇を考慮し、短納期のリシェントを先行工事として、予約申請を行ないました。この場合、申請時に全ての工事前写真が必要となるので、先のリシェント工事の際に、内窓設置予定の八ヶ所の窓の写真も撮りました。
写真を撮ると簡単に言いますが、そうでもありません。先ず、撮られる側の場合、片付いているか・他人に見せられないものはないか等⇒掃除の義務が生じます。では、撮る側はと言うと、何も考えずにシャッターを押せば、余計な物はトリミングすれば良いのですが、斜めに写したり、見切れていたり工事前と後で画角やアングルが異なっていたりとダメダメです。また、起と結だけで、笑点じゃなくて承転が抜けています。撮影された写真の殆どが工事前と後のもので、工事中の変化していく姿が全く遺されていません。
結果も勿論ですが過程も重要ですヨ。
シャッター押す皆さん期待してます!

タイトルの件危うくスルーするところでした。
内窓を付けたりとかカバー工法を選択する際の前提条件は、躯体や既設のサッシが信頼出来るという点です。構造的・強度的・下地として問題があったり、建ち・陸・ねじれなどが許容範囲を超える場合は、見過ごさずに是正する事が不可欠です。その点については今回内窓を取付けた我らがヒーロー ”大工さん” の折り紙付きなので、心配無用でした。

工事は、無事に15日一日で終了しました。御両親は、前述の大工さんの丁寧な仕事ぶりに魅了され、同世代ということもあって話が弾み、工事中のお家の中は終始和やかな雰囲気に包まれていたそうです。
それから工事中に ”ランマにも追加して”という御要望が出たそうですが、後で確認したところ現調の時の営業担当者との会話で、ランマは外そうと決まっていたようなのですが、大工さんのゴッドハンドによる仕上りの良さが際立ち、今回手を入れなかった部分がより一層衰えて見えた事に起因するもので、最終的には現状通りとなりました。
工事後の環境変化について尋ねたところ、お風呂の結露が緩和されエアコンの効きも良くなったとの事です。また、鉄道の沿線で通学路に面した立地だが、電車の音や登下校時の生徒の会話が気にならなくなったという事で防音効果も間違いない様です。
ただ、自室に内窓を付けなかったらしく未だ実感が薄い様ですが、冬場はエアコンとストーブのW暖房生活と聞いたので、じきに違いを体感できるでしょう。
おっくうだった冬が今年は待ち遠しいですネ!