今回は外窓交換と内窓設置の施工事例についてご紹介します。
昨年から始まった住宅省エネキャンペーン、補助金活用を推進すべく日々汗しております。新規にお問合せ頂いたお客様には補助金活用のプラス提案をしたり、以前お世話になったお客様にも今回の補助金のお得さを説いています。さらに、今回補助金を活用されてそのお得さをご存知のお客様には、お知合いの方をご紹介して頂き、補助金活用の輪を拡げています。
こちらのお宅は、四月中旬に内窓を設置して補助金申請を済ませたお客様からご紹介して頂きました。ご紹介頂いたお宅での内窓設置の詳細については、5月1日の施工事例でご紹介しておりますので、是非覗いてみて下さい。ご主人同士がスポーツを通じて親交があるとの事で、どちらのお宅の写真からもとても爽やかな印象を受けます。
ご紹介して頂いたご恩に感謝の念を忘れず、お客様同士のご縁を壊さぬよう心して、お宅へと向かいました。手入れの行き届いたお宅で、掃出しからの眺望もなかなかにご立派です。
今回補助金を活用しての開口部断熱改修工事について、先ずはご要望をお伺いしてみました。建物同様サッシもお手入れが行き届いていて、即取替が必要という程の状態ではありませんでした。しかし、入っているのは単板ガラスで、外窓取替ではなく内窓設置に留めても、十分に断熱などの効果は期待出来そうでした。
対象の外窓は、一階の居間二ヶ所、和室と広縁が各一ヶ所、二階の子供部屋が三ヶ所と廊下が二ヶ所の計九ヶ所です。ここで奥様からご要望を賜りました。九ヶ所の内、一階居間の二ヶ所だけは外窓を取替えたいということでした。取替を希望されたのには訳があります。外窓の内側に内窓を設置する場合、施錠・解錠の錠操作が二重となります。たまにしか開閉しない方はあまり気にならないと思いますが、頻繁に開閉される方にとって、避けられない繰返しの動作は、苦痛以外の何物でもありません。ご意向に沿う形で、この二ヶ所については外窓交換、他の七ヶ所については内窓設置という内容でプランを作成する事になりました。
外窓交換については、カバー工法のリプラスをお勧めしました。既設の枠を外すためには外壁仕上材を剥ぐ必要があります。丸ノコを回してバールでこじり金づちで叩いて、ようやく外された既設の枠を眺めるとグニャグニャで、原形をとどめていません。周辺に舞う浮遊粉塵量は想像を絶し、作業従事者の粉塵対策も必要となります。また、養生をしてはいても、工事後の清掃には相当時間を要します。一日で障子まで建て込むことが出来ない場合、桟木と合板などを使って仮に塞ぐ必要もあります。取替が済めば済んだで、枠廻りの剥がれた部分の補修が必要となります。
カバー工法のご紹介の際には毎回お伝えしていますが、製品代だけを比較すればカバー工法の方が高くなります。しかし、枠周囲のハツリ及び補修工事や養生・清掃・仮塞ぎ、そして何より取替に要する時間を考慮すれば、カバー工法の選択肢も否定できません。両工法について詳しく御説明した上で、お客様に選択して頂く事になります。但し、ケースバイケースでどちらの工法を選択すべきか明確な場合もあります。また、既設の枠が付いている躯体の健全性が疑わしい場合や、建ち・陸などが許容範囲を超える場合には、ハツリ工法に絞られ、補修を伴う外窓交換となります。
今回はお手入れの行き届いた建物だけに、躯体に危惧すべき点は一切見当たらず、胸を張ってリプラスのご提案をさせて頂き、インプラスも含めた九ヶ所全てについてGOサインを頂きました。
この事例を製作している現在、補助金活用に絡んだ工事がひしめき合っていて、工事予定を書き込むホワイトボードの余白を発見するのに難儀しています。その日の工事予定を遅滞なく終える事が第一命題となっており、工事写真に関しても補助金申請に必要な工事前後の写真二枚のみとなっています。せっかくのリプラスの工事ということで、事例製作前は期待に胸を膨らませていました。しかし、リプラス二ヶ所に対しても工事前後の写真のみとなっており、カバー工法の特徴をお伝えできるものではなかった為、掲載を断念しました。
リプラスについては、未だ今後もご紹介する機会があると思いますので、その際にはカバー工法についてお判り頂けるような写真を掲載したいと思っております。
今回も大変お世話になりました。これまで同様、今回仲間入りした九ヶ所の外窓・内窓共に末永くご愛用頂ければ幸いです。
それではまた、どちらかのお宅の事例案内でお会いしましょう。