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三十年後を見据えた 開口部断熱改修 そのⅤ

五回目のご紹介となるとなる今回は、再びインプラス設置です。



 いやいた度々お世話になっておりますこのお宅、昨年11月20日の投稿から数えて七ヶ月目にして五回目の紹介となります。”居候 三杯目にはそっと出し”なんて言葉もありますが、五回目ともなると ”おんぶに抱っこ肩車” といった感じです。これは弊社独自に、”施工事例貢献賞” 的なものを創設し、崇め奉らねばならないところでしょう。授与式の為に、タキシードを作らなければ! っと、経費で落ちるかナ❓




 昨年11月の断熱仕様リシェント勝手口ドアを皮切りに、インプラスLow-Eグリーン高遮熱が4本。年が明けて三月から四月にかけて、リシェント玄関ドアとサーモスLシャッター付サッシ。
 もちろん全て住宅省エネキャンペーンの補助金を活用して頂いておりますが、実質ご負担額も相応額となっております。というのも、補助金を活用出来る範囲で、出来るだけローコストで といった思考をされていないようです。断熱仕様のみに留まらず、防犯性の高い合わせガラスをチョイスされました。サーモスLの製品色にもチョット割高となる、耐傷性・耐候性・耐食性を兼備したダスクグレーをセレクトされています。何か強い信念というかこだわりといったものを感じずにはいられません。
 前四回の事例については、2023年11月20・22日、翌年4月12・16日に投稿しておりますので、未読の方は是非覗いてみて下さい。
 こちらのお宅、三十年ほど前にハウスメーカーさんによって建てられたそうです。地場の工務店さんの手掛けられた住宅とは異なり、ハウスメーカーさんの住宅においては排他的な側面も否定出来ません。オリジナル製品でルートが絶たれ入手困難だったり、製品のスペックが開示されていないといったことも少なくないのです。ですから、お電話でのお問合せにおいて、建設会社を尋ねた際にハウスメーカーさんの名を耳にすると、少し身構えてしまします。
 こちらのお宅における、昨年からの開口部断熱改修工事についても同様でした。最初にお声掛けして頂いた際には、”建てられたハウスメーカーさんに頼まれては?”と尋ねてみました。お客様のお話では、”屋根や外壁などの大規模な改修工事であれば別ですが、開口部など部分的な改修工事は地場の業者さんでも良いのでは” という回答だったそうです。
 そのように道を譲って頂けるのであれば、引き下がるのは武士の名折れ なんて時代錯誤も甚だしいのですが、担当者のハートは熱くならざるを得ませんでした。



 お客様のご意向としては、躯体に関わる工事についてはハウスメーカーさんにお願いします。ですが、今回の開口部断熱改修工事については、是非当社にお願いしたいというものでした。担当者冥利に尽きる 😢涙ドバドバの話です。
 という流れで五回目の今回は、前回のリシェント玄関ドアに続いて玄関ホールのFix窓と、浴室の格子付引違窓へのインプラス取付けです。
 昨年のお縁や洗面所など四箇所の製品カラーはライトウッドを選ばれたのですが、今回は少し赤みを帯びたニュートラルウッドです。カメオ出演して頂いたお隣のリシェント玄関ドアがアンティークオークなので、ショコラーデかキャラメルウッドかと思いきや変化球が飛んできましたヨ。この辺りからも強いこだわりを感じずにはいられません。
 浴室仕様は元々ホワイトとプレシャスホワイトの二色限定なので、ダストバリア仕様のホワイトを採用されました。


 製品入荷は5月20日だったのですが、四月同様工事予定を記載したホワイトボートには余白が乏しく、四日間の会社でのお留守番を終え、五日目にしてようやくお客様の下へと旅立って行きました。可愛がってもらうんだよ😘
 工事日には業務課リーダー自らがお宅に伺い、その手腕を存分に発揮して、ワンデイリフォーム遂行達成です。
 11月からの長きにわたって行ってきた開口部断熱改修工事も今回で無事終了し、希望に沿った形での完工に、お客様も大変ご満足して頂けたようでした。
 今回も大変お世話になりました。また何かございましたらいつでもお声掛け下さい。社員一同、お待ちしております。
 それではまた、どちらかのお宅の事例案内でお会いしましょう。

補助金活用で外窓替えて、内窓付けて、ついでに格子も って大人買い❓

今回は、タイトル通り盛りだくさんの事例をご紹介します。



 昨年九月からイベントキャンペーンに投稿していた補助金カウントダウン。一月一日の投稿で終幕し、ようやく人並みの安穏とした生活を取り戻せました。今年も、補助金の期限が気になり始める九月頃から再開しようとのんびり構えていました。ところが、LiXILさんの弊社担当者様から”最近サッシさん手ぇ抜いてんじゃねぇ?”という叱責を浴び、やむなく再開する事になりました。
 このカウントダウン、投稿の中で軽く説明しておりますが、弊社道路沿いに設置しているLED看板とコラボってます。縦長の看板では、スクロールストップやバニング・拡大ズームインやフラッシュ反転など様々な表示技法を駆使しています。お近くへお越しの際はお立ち寄り頂き、車を停めて御覧になられては如何でしょう?その画像と文言により、補助金申請の進捗状況を地元の方にご案内しています。
 とキーボードを 打つは易し行うは難し、毎朝四時に起床し洗面とネットニュースチェックの後、直ちに住宅省エネキャンペーンHPへGO!申請状況の動きの有無に関わらず、イベキャンのデータは更新が必要で、動きがあった日には看板のデータ更新も伴います。もちぃ~っと後で始めても良かったんじゃねぇ?と、つい心の声が漏れちゃいました。





 こちらのお宅には、5年前に大変お世話になっていました。2019年、消費増税対策として実施された四回目の次世代住宅ポイント制度(通称エコポイント)を活用されたものでした。工事内容としては、ガラスと玄関引戸取替による開口部断熱改修と、ついで買いの面格子取付でした。
 ガラスは断熱性の高~い真空ガラスに取替えちゃいました。玄関引戸は花伝です。”ふ~ん家電ねぇ~。何取替えたの?” ”うん、冷蔵庫だよ。古くて冷えなくなってたんで思い切って替えちゃった、テヘ‼ って、その家電じゃなくて断熱玄関引戸の花伝だよ。大体ウチは家電量販店じゃないし そこは一つ おサッシ 下さい❣”
 寸劇がスベったところで気を取り直して本題へ。っていうか、こんな無駄なことキーパンチしてるから事例作んの時間かかってんじゃね❓
 今年四月にお宅を訪問し、今回の補助金は前回のエコポイントと異なり、とてもお得で有用であることを伝えました。当時の制度は内容に応じてポイントが寄与され、それに応じた商品と交換出来るというものでした。過去三回実施されたエコポイントよりも、交換商品の選択肢が広がってはいましたが、あくまでカタログ内の物との交換に限られています。それに比べて今回の補助金は現金なので、自由度は比べ物になりません。さらに、先進的窓リノベの補助率の高さたるや、正に雲泥の差です。
 前に一度補助制度を活用されているので、制度内容を理解して頂くのに時間はかかりませんでした。お見積の機会を頂き、見積書と補助金試算表によってプレゼンテーションの後、直ちにご用命して頂きました。





 今回の対象となるマドは計四ヶ所です。
 南に面する間口1.5間四枚建の二ヶ所の高窓は、ハツリを伴う外窓交換により既設同様雨戸付のサーモスLに取替えます。ガラスはLow-E高遮熱グリーンにして、エアコン代削減に貢献して貰います。新しくなった雨戸はこれからの台風シーズンに大活躍すること間違いなしです。もう既に一号が発生したという報を耳にしましたが、案ずることはないでしょう。
 北東と北西に面する居室の間口1間高さ2尺二枚建の二ヶ所の窓にも、当初は雨戸付サッシを希望されました。ですが雨戸の設置は難しかった為、強風対策としては後付の面格子を取付けました。強風時の飛来物から少しでもガラスを守りたいという願いを込めて、縦格子は60mmピッチに近くしました。また、断熱改修としてはインプラスを設置しました。


 ハツリとサッシ取替後周囲の補修を伴うので、工事は二日半にも及びました。工事終了によって、ガラスが破損した際の飛散防止のため貼ってある養生テープもお役御免となります。台風シーズンに入りますが、これで枕を高くして寝て頂けそうです。また、夏の日差しに照らされたながらも、瓦の上で過酷な運転を強いられ続けてきたエアコン室外機も、今夏はフル稼働を免れそうです。
 今回も大変お世話になりました。また、何か御座いましたらご連絡を下さい。
 それではまた、どちらかのお宅の事例案内でお会いしましょう。

ご注文はお決まりですか❓ インプラスつゆだく二つ 外窓交換ハツリ三つ 持ち帰りで

今回は補助金活用を前提としてマドの断熱改修を比較した事例です。



 未だ寒さ厳しい二月上旬、補助金を活用してマドを断熱改修されたいというお電話を頂きました。
 補助金を活用したマドの断熱改修の際、コストパフォーマンスだけに焦点を絞れば、内窓設置に勝るものなし です。しかし内窓設置の前提且つ絶対条件は、既存の外窓を取付けている躯体及び外窓そのものが、健康体である事です。躯体の建ち・陸が狂っていたり腐食している場合には、内窓は選択肢から外さなければなりません。十年前の低スペックのPCに最新のアプリをのせても無意味です。この場合、外窓交換以外の選択肢は残されていません。
 外窓交換の場合、道は二つに分かれます。製品価格は張るが切った張ったが少ないので養生不要、取替後周囲の補修も不要で短工期で済むカバー工法。外窓の周りを剝ぎ取って既設枠を取外し、新しいマドを取付けた後に周囲の補修を行なうハツリ工法。マドの状況によっては、選択肢がどちらかに限られる場合もあります。





 前述の通り、お客様は既に住宅省エネキャンペーン2024の補助金についてご存知でした。昨年から始まり二年目の五月になりますが、未だにご存知ない方もいらっしゃるようです。周知活動の至らなさについて、痛感せざるを得ません。
 当初は家全体の開口部断熱を検討されたいとのご意向でした。1・2階合わせて10を超えるマドと玄関引戸です。玄関引戸単独では窓リノベ24の補助対象外ですし、子育てエコの申請下限額5万円にも達しません。ですが、マドの補助対象工事で窓リノベ24の5万円の申請条件をクリアすれば、敗者復活の芽が生じます。1ストップの同時申請により、子育てエコの申請下限額が2万円に下がるので、補助金活用が可能となります。やるやらないはともかく、検討に値するでしょう。
 現調の結果、外窓の方角や現状の歪みの有無や躯体や外窓自体の健全性などを考慮し、外窓交換と内窓設置のマドとに大別します。さらに外窓交換については、ハツリを伴う工法のサーモスLとカバー工法のリプラスの2パターンについて見積額と補助予定額をご提案して、比較検討して頂きます。





 プレゼンの後、お客様は熟考を重ねられました。先ず、外窓交換についてはお財布に優しいサーモスLに軍配が上がりました。後は対象のマドの絞り込みを行ない、各々に付いて外窓交換と内窓設置のどちらにするかの選択です。
 今回玄関は見送られることになり、対象のマドは五つとなりました。当初担当者は、対象のマド全てについて外窓交換を提案しました。しかし、費用を負担されるのはお客様ですので、あくまでも提案の域に留めます。これにより、2階の北東・北西のマドは、もう少し既存の木製雨戸に頑張って貰うことにして、インプラス設置に決定です。
 2階南に面する二つのマドは、風の影響を考慮してこれを機に木製雨戸の勇退決定です。今までお疲れ様でした。
 最後まで悩まれたのは北に面する台所のマドでした。お客様としては費用負担の面から内窓設置を希望されました。ですが、マド専門店と名乗る以上適切なご提案は不可欠です。間口1.5間・高さ2.5尺・4枚建のマドは歪み・ガタつきが生じていました。不健全な外窓に健康な内窓を取付けても長持ちしません。時間をかけて丁寧にご説明した結果、外窓交換をご採用して頂けました。お客様のご意向を第一に考えますが、短命に終わるような内容については、固辞せざるを得ません。その点につきましてはどうか一つ おサッシ 下さい。


 今回の工事でも、我らがスーパーヒーロー 大工さん🔨 のゴッドハンド👏は大活躍でした。工事の際のエピソードをインタビューしたところ、最後まで悩まれていた台所の外窓交換は難儀だったそうです。サッシ枠を固定しているアングルビスの上にタイルが張り被せてあり、取り外した後のアルミ枠を見てみるとグニャグニャになっていたそうです。大変お疲れ様でした。
 今回も大変お世話になりました。未だ活用出来る補助金の枠は残っています。断熱改修後の効果を実感された上で、他の開口部断熱改修についても是非ご再考願います。
 それではまた、どちらかのお宅の事例案内でお会いしましょう。

パンダ🐼は右 キリン🦒はチョイ前 カバ🦛は後ろへ んっ、カバは後方? カバー工法のリシェント❣

部品交換に留めるか、製品丸っと取替か、悩まし~い事例をご紹介します。



 今回は、大切そうに玄関錠を手にしてご来店されたお客様の事例をご紹介します。
 少し慌てておいでの様でしたので、とりあえず応接コーナーにご案内して、詳しくお話を伺ってみました。
  発端は、玄関の錠前が壊れて家に入ることが出来なくなった事に因るものでした。どうしたものかと思い悩み、色々と調べて聞き合わせをされたそうです。中には、錠前取替までに20万円程かかるというぼったくり業者もいたそうです。錠前取替を別にしても、ガラスを割って入るだけで一万円弱の費用負担を求められるなど、相変わらず悪徳業者と呼ばざるを得ない輩は絶えません。
 お客様はその容姿から察するに、既に相応の齢を重ねられていました。この世は、いつからこんなに世知辛くなったのでしょうか?
 昭和の昔、学び舎において道徳の時間に、”お年寄りや子供には優しく”と教わって育ちました。にも関わらずこのあり様、弱者救済ってものは、現行の教育から排除されてしまったのでしょうか?ふと、敬愛してやまない”世情”の歌詞が浮かび、リフレインされます。(※この場合のリフレインはルフランフランス語の方で、英語の控える的な用法ではごじゃりませぬ。但しフランス語の方も、源をたどれば 繰り返すことによって壊す など、私立理系の知る由もない触れたら火傷の深遠なる言葉の様で、安易にキーパンチしてしまい後悔しています。詳しくは、是非ご自分でググってみて下さい。)




 結局勝手口ドアの腰上のガラスを割って入られたそうで、先ずは修理ガラスのご依頼を受けました。次に本題の玄関引戸については、錠前のみの取替と製品全交換の二つの金額を検討されたいとの事でした。
 必須であるガラスの割替は直ちに済ませました。ケガや盗難被害などに及ばなかったことが、せめてもの救いでしょう。この辺りは一重に、お客様の人徳に拠るものかもしれません。いやいや、小生も善行を積まねば❣
 部品・製品交換の見積も手早く済ませ、速やかにご提案させて頂きました。さすがに部品である錠前取替と製品丸ごとの取替とでは金額の開きが大きいので、時間をかけてゆっくり検討して頂くようお勧めしました。
 ご提案時のご様子からは、部品交換に留めようと思われていたようでした。ですがお客様と製品は時間を共に過ごしてこられたので、それなりの傷みも抱えていました。熟慮された結果、ご来店から五日後に製品取替のご用命を賜りました。




 製品は、既設枠の上から新設枠を被せる カバー工法のリシェントをご提案して、採用して頂きました。
 従来のハツリ工法の場合、外壁を剥がして、既設サッシ枠を固定しているビスを外し、枠を外します。丸ノコや金づち・バールが本領を発揮し、それに比例してホコリが領域を闊歩します。抗うためには十二分な養生を必要とします。これだけでも手間暇が掛かります。
 さらに一日で障子を建て込めない場合、仮塞ぎが必要となります。桟木と合板で泥棒さんが入れない様に、塞がなければなりません。こちらも馬鹿に出来ません。
 そして取替後には、新設枠廻りの補修工事がいやおうなしに待ち構えています。補修を周囲一部に留めれば、費用・工期共にそれなりで済みます。ですが、外観を損なわない様にするためには、壁一面の仕上材をやり替える必要が生じます。入る業者さんの数も増え、多数の職人さんが出入りしなければなりません。こうなると、費用や工期も相応に掛かってしまいます。
 また、工期が長くなると外出が制限されたり、決して要求している訳ではないのですが、お茶出しなどの面倒事も増えるのです。
 確かに製品価格だけを比較すれば、ハツリ工法の方が低価格となります。ですが、前述のような点を総合的に考えればカバー工法に分があるとも思えます。ただし万能ではないので、この工法を選択出来ないケースもありますし、取替対象の状況次第ではハツリ工法が優位な場合もあります。ご検討されたい方は、是非弊社までお問合せ下さい。優秀でイケメン(❓)なスタッフが懇切丁寧に対応させて頂きます。


 今回は費用負担を抑える為に、PG仕様ではなくSG仕様を選択されました。せっかくの製品取替ですから、本来は断熱仕様をお勧めしたいのです。しかし、”出入りに支障さえなくなればそれでいい”というお客様のご意向も尊重せねばなりませぬ。
 取替後には引戸の動きが軽くなり、鍵の施錠・解錠もスムーズになって、大変喜ばれていました。
 今回も大変お世話になりました。法外なご請求などは致しませんので、安心していつでもお声掛け下さい。
 それではまた、どちらかのお宅の事例案内でお会いしましょう。

メンテナンス対応の2Top 錠と戸車取替

今回は、玄関錠と戸車取替についてご紹介します。



 お電話やご来店などにより、ご依頼を頂く内容の2割を超えるメンテナンス対応の2Topの事例をご紹介します。この事例を製作するにあたり、2023年一年間のデータを振り返ってみました。その結果、ご依頼を頂いた総件数に対して、錠と戸車の取替が約24%絡んでいました。この2つの取替単独のものばかりではありません。しかし、それ位この2つの主要部品は重責を担っている 言葉を替えれば苦行を強いられているという証でしょう。
 特に今回の様に、住人の外出・帰宅時や来客の都度開閉が繰り返され、戸車は疲労を重ねます。これにより建ちが狂い始め、施錠・解錠に支障をきたし始めます。軽症の時点で調整や戸車交換により健全な体に治癒してあげれば、錠前のダメージも少なくて済みます。しかし悲しい事に、悲鳴を上げて泣き叫ぶのを無視して酷使した結果、錠前までもが引退を余儀なくされるのです。





 4月中旬に玄関錠が壊れたというお電話を頂き、その後、錠前を外して会社に持参して頂きました。この錠前が付いているお宅は築30年ほど経っているそうで、錠前取替費用の見積依頼を受けました。このお宅に実際に住まわれている方は現在家を離れているそうで、近親の方がご依頼にみえました。既設部品をお持ち頂いたので、取替用部品の特定にそう時間を要しませんでした。かかる費用をお伝えしたところ直ぐにご用命頂き、1週間後の製品入荷を待ち取替に伺いました。
 製品に使われている部品を特定するのは、結構手間暇が掛かります。刻印などにより製品や品番を特定出来れば比較的に容易です。しかし経年により刻印が消えていたり、いつ頃付けたかすら不明など、手掛かりが無ければ話は別です。この時、色んなアングルからの写真による部品の外観もヒントとなります。さらに、框や部品の見付・戸厚・切込寸法など様々に採寸を行ない、数多ある部品の中から適合する物を探し出すのです。私の机の背面の棚にある補修部品カタログドア・引戸版において、錠関係の掲載ページは180を超えています。過去にも部品紹介の事例をお伝えしましたが、掛けた手間暇にそぐわない程度の対価でしかなのです。




 力尽きそうな錠前を取外し、慰労の言葉を掛けながら取替前の錠前とご対面です。その後新しい召合内外錠を、位置を調整しながら取付けます。取付が済み動作確認を行ったところ、施錠・解錠はスムーズに行えるようになりました。しかし、障子の動きが思わしくなかったのでチェックしたところ、戸車も消耗しきっていました。これが原因で建ちが狂えば鍵穴がズレて、再び錠前を傷める事になります。
 そこで、お客様にご説明した上で、戸車も取替える事にしました。写真にあるように、今回は製品が特定出来ているので、速やかに発注を行うことが出来ました。
 製品入荷後直ちにお宅に伺い、戸車を新旧取替えて再度調整を済ませ、錠と障子の動きを確認した後にお客様にご挨拶を済ませ、お宅を後にしました。



 齢を重ねられているお客様は、ご不便な思いをされていたのでしょう。使い辛くなかったですか尋ねたところ”閉める時には、戸をしっかり押さえないといけなかった。”と、これまで煩わしい思いをされていたようです。続けて”戸の開閉が楽になり、鍵も簡単にかかるようになって助かりました。有難う御座いました”との言葉を頂き、部品特定から取替に至る一連の作業も報われた そんな気がしました。
 いえいえ、こちらこそお世話になりました。また何か御座いましたらいつでもご連絡を下さい。
 それではまた、どちらかのお宅の事例案内でお会いしましょう。