今回は台風と結露に抗うべく、外窓を取替えました。
こちらのお宅では、昨年10月にカバー工法のリシェントで勝手口ドア取替工事、11月にインプラス設置工事でお世話になっておりました。勿論、住宅省エネ2023の補助金をしっかり活用させて頂いております。今年の補助金の動きもボチボチ活発になろうかという3月、再び補助金を活用しての開口部リフォームの件で、お声掛けして頂きました。
今回の対象は出窓です。取替を検討されるに至った要因は、二つ存在しました。一つ目は結露です。施工前の写真からもわかるように、開口部における断熱性・気密性が劣るため、冬場はサッシ廻りの結露が酷く、気にされていました。窓廻りのお掃除が大変になるだけではありません。湿気をこよなく愛するカビやダニの温床となってしまう という実害を伴ってしまうのです。
結露対策だけであれば、昨年と同様に内窓を設置すれば断熱性及び気密性を補填する事は可能です。しかし、二つ目の要因に対しての内窓設置という手段は、悲しい事に無力と言わざるを得ません。出窓とは相性最悪の台風対策です。単に窓を外壁から外に持ち出して取付けているなどの場合には、シャッターを取付ける事が可能なケースもあります。しかし、出窓の形状をしたサッシの場合、シャッターや雨戸の設置は難しいと言わざるを得ません。小細工を施して正面だけ面格子を付けることが出来ればラッキーといったところでしょうか。
今回は無理な小細工なしにハツリによる外窓交換となりました。サッシ外周部を剥ぎ取り、固定しているビスを露わにしてサッシを丸ごと取り外します。昨年の施工事例の投稿でもご紹介しておりましたが、家を建てられてから30年ほど経っているので、サッシ本体ごと取替は良い選択だと思います。未読の方は、11月20日・22日の二回続けて投稿しておりますので、是非覗いてみて下さい。
せっかく思い立った台風対策です。標準タイプよりも耐風圧性が3割強高い耐風タイプを採用されました。標準タイプはボックスとスラットがガルバリウム鋼板であるのに対し、耐風タイプは安心のアルミ形材です。製品カラーも他色に比してちょっぴり高めのダスクグレーです。標準タイプの場合はサッシカラーがダスクグレーの場合でも、ボックスとスラットのカラーはブラックなのですが、耐風タイプは全てダスクグレーに統一されます。
このダスクグレー、私の記憶に間違いが無ければ今回初めて弊社で取り扱ったカラーです。有明ラボで見た際には、ダスクグレーそのものが主張してくるのではなく、周りとの融和・馴染み溶け込んでいるといった印象を受けました。
高い耐候性と耐食性により長期にわたって美観を損ねることなく、高い耐傷性により表面が擦れても傷つきにくいのを、ラボで目の当たりにしました。ラボではブラックと並べて展示されている製品もありましたが、一目では見分けがつかないといった感じでした。ご検討の際は、是非サンプルをご確認して下さい。
以前も紹介したことがありますが、シャッターのスラットがバタつくときに生じる音を緩和させる台風ストッパーももれなくベンチ入りです。こちらは着脱式となっており、両端にセットするサイドアタッチメントと、框の召合せ部にセットするセンターアタッチメントがあり、網戸の破れやキズを防いでくれる優れものです。
昨年の工事同様に、今回の工事でもその技量をいかんなく発揮したのは、我らがヒーロー ”大工さん” でした。ハツリによる外窓交換のため、室内に浮遊粉塵が舞うことのないように、施工開始前の養生は手が抜けません。内窓のインプラス設置や外窓カバー工法のリプラスと異なり、1Dayリフォームという訳にはいきません。二日間で工事はほぼ終了し、三日目に内部コーキングを済ませてようやく工事終了です。資材の片付け・清掃を済ませるとお客様にお声掛けして、工事内容をご確認して頂き、製品説明を済ませてお宅を後にしました。
実を云いますと、この工事の四日後に玄関リシェント工事を行なったのですが、残念な事に写真がビフォー1枚、アフター1枚の計2枚しか撮影されていませんでした。何という事でしょう!貴重な施工事例なのに...勿体ないお化けが出そうです。担当者に再訪問の際に、アフター写真撮り増しの依頼を掛けました。事例をご案内出来るか楽しみにしていて下さい。
今回も大変お世話になりました。また、お声掛け頂けます日をお待ちしております。
それではまた、どちらかのお宅の事例案内でお会いしましょう。