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何を食べるか迷ったら 食べログ   建築で重要なのは タチロク

今回は開閉に支障をきたしている勝手口ドアに ついて、お問合せを受けた件をご紹介します。

こちらのお宅は、建てられてから相当の月日を経ているのは誰が見ても明らかで、アルミそのものが経年劣化しており、家屋は傾き、建ち・陸に狂いが生じていて、ドアの開閉すら困難な状況となっていました。
今回は流石に、部品交換に留める等という都合の良い選択肢は、地球上のどこを探しても見当たらず、瀕死の重傷を負っている老体に、直ちに休息を与えてあげねば...という思いがこみ上げてきました。
”今までご苦労様でした”  という労いの言葉の後、早速お客様に現在の状況を詳しく説明して今回は製品丸ごと交換以外に方法は無い旨を、時間をかけてゆっくりと説明しました。

丁寧な説明により製品丸ごと取替の提案を甘受して頂けた後は、早速お勧めする製品の選定作業です。
お客様は手先が器用と見えて、取替前には換気目的に、お手製の網戸が設置されていました。
50~60年前の新築時にはなかったのでしょうが今回は別付けの網戸ではなく、ドア本体を上下にスライドさせて採風する採風勝手口ドアFSをお勧めして、ご採用頂きました。
網が付いて上下にスライドする部分には格子のの有無があり、格子付きには五つのバリエーションが設けられていて、今回は奇をてらうことなく、シンプルな横格子を選択されました。
色も落ち着きのあるオータムブラウンに決まると直ちに発注をかけて、後は製品が到着するのを首を長くして待つのみです。

待ちに待った製品が入荷するといよいよ工事に取り掛かります。
先ずは下枠部分をハツリ飛ばして既設のサッシを外します。この時大量の粉塵が舞うので、養生をしっかりと済ませ、マスクと保護メガネを装着し、枠の撤去作業を開始します。
抗う枠をねじ伏せてようやく取り外すと、次に建ち・陸を出し直すために木下地を組みます。
予定の開口寸法である事を確認したら、ついに新設サッシ枠の取付です。この際クリアランスの範囲内で、再度建ち・陸を確認して枠を取付けます。
枠の設置後は建ち調整の為に生じた縦の隙間を焼杉板を張って整えます。下枠撤去時にハツリ飛ばした部分も、モルタルで綺麗に補修をかけます。
本体を吊り込み、シリンダー・ドアクローザーなどの動きを見ながら調整を施し、全ての動作チェックを終えると、綺麗にお片付け。
再度、全ての動作確認を済ませると、お客様に一声かけて、一通り製品の説明を済ませ、工事内容を確認して頂き、鍵をお渡しして引渡しとなります。
この時、お疲れ様とかけて頂く言葉で、一日の疲れが吹っ飛び、明日の活力が溢れてきます。